丹後地域は、古くから天橋立を中心的な観光資源とした府内でも有数の観光地であり、平成22年の山陰海岸の世界ジオパーク加盟などを機に、観光振興への弾みが期待されている。
観光入込客数は昭和から平成に至る時期には年間500万人台、平成15年には630万人となったが、近年は550万人前後で推している。
その中で、新たな地域魅力として、丹後地域の高い技術力、個性的なものづくりは全国的にも誇れるものであり、丹後への観光の満足度を一層高める手法の一つとして、産業観光に着目した。
丹後ええもん工房はものづくりへの理解を広げたいとの思いを同じくする事業所(工房)が結集したもので、地域内外の方に多彩なものづくりを楽しみ、発見してもらい、魅力を体感して頂くことをねらったものである。
・1000年近く続いてきた繊維産業が各地で消えかかっているなか、伝統産業である丹後ちりめんを後世に受け継ぐべく、また新たな観光素材として活用するための事業努力が高く評価される。
・地域には日本の誇るべき地場産業や伝統的な匠たちに勇気を与えたいという強い思いがある。今後、各地のアイディアや事業手法なども学びながら、産業観光を地域の新たな観光交流事業として発展させたいという、強い思いが感じられる。
・丹後ちりめんの多様な木造建築物群なども、様々な仕様・スケールのものが存在し、地域景観や町歩き素材としても大きな魅力を秘めている。
・産業観光事業では、核になる織物から食品、その他分野までが連携し、新たなストーリーや魅力づくりに取り組んでいる点が、今後の期待できる。
・日本の伝統産業や製品、そのデザインなどは国際的にも注目されており、京都府という地理的特性を活かして、今後は訪日外国人の招聘も可能である。
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