「東京でホップを育てよう!プロジェクト協議会」は、令和2年2月に発足した任意団体で、一般社団法人武蔵野市観光機構、株式会社スイベルアンドノット、株式会社けやき出版が中心となり、地域農家の協力のもと事業をスタートさせた。平成30年に武蔵野市初となるビール醸造所「26Kブルワリー」が誕生したことをきっかけに、武蔵野市観光機構が地域産品開発といった観点から「市内で採れたホップを使ったオリジナルビール製造」事業を検討。武蔵野市で都市農業に携わる農家の方々の協力により、ホップ育成事業が開始され、本プロジェクトの発足に至った。①ホップ栽培を通じて、都市型農業の活用を促進する。②ホップ収穫・ビール醸造を着地型体験活動とすることで、多くの方に地域の魅力をPRする。③オリジナルビールを地域産品として流通させ、飲食店をはじめとした地域商店の活性化につなげる。この3つを目標に掲げ、地元産ホップ栽培をイベント化し、オリジナルビール製造を通じた地域活性化に取り組んでいる。取組2年目(令和3年)には、市内3か所に増床してホップの栽培を実施するなど、取組の幅も拡がっている。今後は、飲食店にも卸を行い、地域商店にも利益が発生するモデルを目指す。また、ホップ栽培・ビール製造以外にも、イベントの実施など、「コト・モノ」の両面から収益化・事業継続を目指していく。
都市型農業、さらに最近人気の高いクラフトビールに関する取組ということで審査員の注目を集めた。ホップの育成からクラフトビール醸造までの観光コンテンツ化や、地域内の飲食店との連携が評価された。コロナ禍での実施開始ということもあり、審査時点では実績の評価が難しかったが、今後の展開に期待し、特別賞に選定された。
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