産業観光の活用の経緯と現状

真珠養殖発祥の地である英虞湾を有する志摩市では、海に関する様々な体験プログラムを提供。中でも「真珠取り出し体験」「オリジナル真珠アクセサリー作り体験」は人気が高く、参加者は年間1万人を超える。真珠養殖発祥の地という歴史を伝えるだけでなく、真珠養殖筏が浮かぶ複雑に入り組んだ美しい英虞湾の風景を眺めながら、受け継がれてきた技術、真珠養殖、加工の過程を疑似体験できる総合的な体験学習プログラムとなっている。体験は、観光客の周遊性を高め、周辺の飲食店、宿泊施設等への誘客や定期船、路線バス、タクシーといった公共交通機関の利用者増加にも大きく貢献。さらに、志摩市では、「SDGs未来都市」への選定や、MaaSに係る実証実験など、持続可能なまちづくりに向けて新たな取組を始めている。

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評価

志摩市は「真珠取り出し体験」を中心とした市内周遊型観光を提供している。オーソドックスな産業観光モデルではあるが、長期的に取り組んでいる点や、高い収益を上げている点、MaaS構想等の総合的な観光仕組みづくりの姿勢が評価された。また、世界に誇れる「真珠」というコンテンツ力の高さも高い評価につながった。