横須賀市には日本最古の「ドライドック群」をはじめ近代化遺産が数多く残る。これら軍港資源を活用し、ボランティアガイドとの連携による観光マップの作成、「よこすか海軍カレー」や「ヨコスカネイビーバーガー」といった地元名物の開発等に取り組んでいる。
また、国重要文化財級の東京湾要塞の遺産の残る「猿島航路」(株)トライアングル運航)は平成7年より総来島者が100万人を突破、記念艦三笠等の軍港関連施設へは平成20年度約36万人が訪れている。
横須賀は「軍港」・「基地」というマイナスのイメージを逆転し、軍事拠点であった歴史からなる軍港産業資源を「ハイブリット遺産」という視点にした点が優れている。近代産業を支えた世界最先端の工場や研究施設による最先端情報技術都市としての活用および猿島等の軍事要塞といった独特の資源を十分に認識し、編集した点が評価できる。
また、基地資源を活かした軍港クルーズの開発・運航、ウォークラリーやガイドツアー企画・実施を行っている。さらに、「ヨコスカネイビーバーガー」等食の要素を取り入れ軍港のストーリー化を図り、観光客の興味をそそるような観光戦略を積極的に行っている。
無断転載を禁止します© JAPAN TRAVEL AND TOURISM ASSOCIATION