平成18年に廃線になった旧神岡鉄道は、古くからの鉱山の町・神岡を支え続けてきた、町のシンボルである。 また、奥飛騨という豪雪地帯の北陸側への生命線として、住民の命・暮らし・生業を守ってきた「心の財産」とも言える存在であった。 廃線後も住民からの感謝や地域での存在の大きさは変わらず、「限りなく、そのままの形」で、町の随所にある鉄道の遺構(レール・駅舎・トンネル・高架橋等)を 町並みの一部として保存し続けていた。これを活用して全く新しいレジャーを生み出し、観光に縁のなかった鉱山の町の起爆剤となるよう開発されたのが 「レールマウンテンバイク Gattan Go!!」である。発足当初はイベント的な運営であったが、現在では周辺の観光地からの要望やお客さまの反響を受け、定休日と冬季を除き毎日運行している。 当地域ではこれが観光の1つとして認識・定着されている。
・レールマウンテンバイクのパイオニアとして高く評価できる。全国の廃線地域の参考事例として、多大な影響力を評価したい。
・素材がすばらしく、廃線を走れること、鉱山跡が当時のまま残っていることも魅力である。
・住民が中心となり、自分の町の持つ魅力を磨き上げて実績を上げている。
・毎日運行して収益も上げ、ビジネスモデルとして確立している。利用者数が4年間で倍増している点や走行可能区間が伸びている点も評価できる。
・カミオカンデなどとの連携強化、他地域の同様の事業者との連携やビジネス創造にも期待したい。
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