株式会社 BAGASSE UPCYCLE

奨励賞:「バガス」由来の‟かりゆしウェア”を通じて学ぶ循環経済@沖縄県うるま市/株式会社 BAGASSE UPCYCLE(沖縄県那覇市)

取組内容

 株式会社 BAGASSE UPCYCLEは、沖縄のサトウキビ産業と製糖工程を通してその歴史や魅力を伝えることを目指し、沖縄本島に唯一現存する「ゆがふ製糖工場(うるま市)」と連携し、観光客にサトウキビから砂糖(原料糖)ができるまでの工程を見学する機会を提供している。例年、製糖期が12~3月に限定されていることや、製糖工場が見学を前提とした設計がなされていないという課題に着目し、製糖工場のVR化を実施。VR環境を活用することで、普段は見られない時期での製糖プロセス体験の提供や、ツアー参加可能人数の柔軟性の確保につながっている。また、全世界で高まるサステナビリティのニーズに対応するために、製糖工程で発生するサトウキビの副産物「バガス」をアップサイクルし、沖縄県民の正装、ビジネスウェアとして定着している県産品のシャツ「かりゆしウェア」を製造。購入しても着用する機会の少ないかりゆしウェアを来訪者に貸し出すシェアリングサービスとして県内のホテルや旅行社ラウンジにて展開している。一定期間利用されたかりゆしウェアは、回収後に炭となり土壌改良材としてサトウキビ畑に還すことで、再度サトウキビを生産する過程に活用される。その他、ゆがふ製糖のバガスを活用したノートや靴下など、ふるさと納税返礼品やお土産品となる商品造成にも取り組んでいる。令和5年度からは、うるま市内の別の事業者とも連携し、サーキュラーシティとしてのうるま市の都市ブランディングを進め、産業コンテンツの多様化、拡大に努めている。

評価のポイント

 製糖工場の見学手法における工夫や、「バガス」の活用、かりゆしウェアのシェアリングなどにみられるサステナビリティの高さを評価した。まだ取組開始からの期間が短く、今後の成果や事業展開に期待を込めて、奨励賞に選定した。

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製糖工場見学の様子

<製糖工場見学の様子>

製糖工場見学の様子

<製糖工場見学の様子>

かりゆしウェア

<かりゆしウェア>

開発したバガス商品

<開発したバガス商品>