一般社団法人 鹿島市観光協会

観光庁長官賞:肥前浜宿の保存活用と酒蔵ツーリズム/一般社団法人 鹿島市観光協会(佐賀県鹿島市)

取組内容

 古い酒蔵の残る地域を保存活用できないかという有志たちの想いから、平成5年に地域の活性化のために酒蔵でコンサート(講演会+演奏会)を開催。その後も酒蔵で様々なイベントを行う中で、酒蔵という「場」の価値を発見し、「伝統的建造物を活用したまちづくり」へと発展していった。住民・行政・学識者が一体となり、調査事業やマスタープラン作り、イベント開催等のソフト事業の展開を経て、平成18年に重要伝統的建造物群保存地区へ選定された。その後も修復を行い、周辺環境も町並みに調和するように整備していくことで、肥前浜宿の美しい景観が構築されていった。
 平成23年に富久千代酒造「大吟醸鍋島」がIWC(インターナショナルワインチャレンジ)で世界一の称号を得たことを契機に、鹿島市内6蔵を中心に「鹿島酒蔵ツーリズム」が始まった。年に1回開催している「酒蔵ツーリズム」のイベントには、毎年多くの観光客が訪れ、大きな賑わいを見せている。最寄り駅の肥前浜駅はJR九州の観光列車の停車駅であり、観光列車の乗客へのおもてなしを実施している他、令和3年にはホーム直結の日本酒バー「HAMA BAR」が誕生するなど注目を集めている。酒蔵通りでは観光酒蔵や宿泊施設も整備され、高付加価値化や滞在日数増を目指して取組が進められている。


評価のポイント

 地域住民のたゆまぬ努力による美しい町並みの保存・活用の取組と、その中での町をあげての酒蔵ツーリズムの取組により、日本を代表する酒蔵ツーリズムの地として成果を上げている他、駅ホーム直結の日本酒バーであるHAMA BARや酒蔵を利用したオーベルジュの開業など、経済効果を生む新たな取組を展開していることなどを評価し、観光庁長官賞に選定した。

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肥前浜宿のまちなみ

<肥前浜宿のまちなみ>

鹿島酒蔵ツーリズム

<鹿島酒蔵ツーリズム>

酒蔵ツーリズム鹿島・嬉野8蔵の蔵人

<酒蔵ツーリズム鹿島・嬉野8蔵の蔵人>

肥前浜駅の「HAMA BAR」

<肥前浜駅の「HAMA BAR」>