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2022.3.22

【D-NEXT】地域の合意形成を支援
「Destination-NEXTを活用した観光地域診断」
④麒麟のまちDMOにおけるワークショップ1の実施方法の検討および開催報告

1.ワークショップ1の実施方法の検討

 まずは、麒麟のまち観光局(以下、「麒麟のまちDMO」といいます)で行ったワークショップ1(アンケート調査及びリアルタイムでの結果共有)実施方法の検討、策定についてご紹介いたします。
 以下はNEXT FACTOR社(以下、NF社といいます)が行っているワークショップ1の基本的な枠組みです。こちらをもとに、麒麟のまちDMOの状況に合わせたワークショップ1の開催方法を検討するため、麒麟のまちDMO、NEXT FACTOR社、当協会の3者で打ち合わせを行いました。


 麒麟のまちDMOはワークショップ1の開催方法としては、昨今のコロナ感染症の状況を鑑みて、リモートも検討しましたが、アンケート調査の目的や麒麟のまちDMOの果たす役割を的確に理解頂くために、基本的に参加者の方に会場に集まっていただくこととなりました。感染症対策をしっかりと行った上で、鳥取市役所の多目的室1をメインに、智頭町にもサテライト会場を置くことで、より多くの事業者の方に参加していただけるよう調整しました。

 日程は12月2日を予定していた為、11月16日にNEXT FACTOR社とカスタマイズされたD-NEXTアンケート調査画面確認を行い、Zoom機能、Wifiを介在したシステム接続テストおよびワークショップ1開催前の役割分担を含めた最終確認を行いました。
 接続テストは実際の会場となる、鳥取市役所、多目的室1にて、NEXT FACTOR社、日本観光振興協会をZoomでつないで行いました。特に通信や音声に問題はありませんでした。
 ワークショップ1において、D-NEXTの概要説明は麒麟のまちDMOが行うことに決まりました。アンケート調査については各セクション(1~4部)の回答終了毎に、NEXT FACTOR社から簡単な分析とアドバイスをいただき、参加者にリアルタイムで結果を伝えることとしました。

(1)調査の回答方法について

 D-NEXT 調査は、「観光地域の強み」と「地域の連携」の12の各変数*が、地域の観光振興にとってどの程度重要であるかを評価する設問と、各変数に関連づいた項目が、地域の現状にどの程度当てはまるかを評価する2通りの評価方法から構成されおり、前者をRelative Importance(以下、「RI」と記します)、後者をPerceived Importance(以下、「PP」と記します)と表現しています。
*参照:【D-NEXT】地域の合意形成を支援「Destination-NEXTを活用した観光地域診断」
③新潟DMO・麒麟のまちDMO調査項目のカスタマイズ及び調査対象者の検討


アンケート調査について、変数の重要度を評価するパート1(観光地域の強みのRI)とパート3(地域の連携のRI)は麒麟DMO側から、より多くの方から意見を聞きたいという意向で、参加者全員から回答を得ることとしました。

(2)調査の依頼方法について

 調査の依頼については、麒麟のまちDMOからD-NEXTの概要と回答方法を記載した依頼文書を送付しました。 確実に参加して頂きたい行政や観光協会の上層部へは、直接、DMOから依頼を行い、その他のステークホルダーに対しては行政とDMOの連名での依頼を行い、多様なステークホルダーからの回答を目指してカテゴリごとに最低依頼数を設けました。

2. ワークショップ1の開催報告

 麒麟のまちDMOはこのアンケート調査の中で観光関連事業者のみならず、他産業の事業者や各市町行政機関を含めた、幅広い関係者の方に「地域内の観光の強み」と「地域内での協力関係」をお伺いしました。その調査結果を皆様と共有しながら、今後の観光地域づくり戦略に活用するとともに、より地域の観光事業等に関わるステークホルダーの満足度向上につながる施策に役立てる為にワークショップ1を実施いたしました。

2-1. 実施概要
実施日 2021年12月2日 10:00~12:00
会場

鳥取市役所 多目的室1、智頭町公民館、

参加人数

68名


2-2.ワークショップ1の全体スケジュールおよび実施方法
 基本的には新潟DMOとほぼ同様となりますので、新潟DMO④をご参照ください。

2-3.ワークショップ1の具体的な内容

(1)D-NEXT事業実施の目的について
 まず、麒麟のまち観光局(以下、麒麟DMO)の田村専務理事から麒麟DMOのこれまでの取組と調査の目的について説明がありました。 1市6町を管轄するDMOとして、本調査を通じ幅広い地域関係者の方々の意識を伺うことで、ステークホルダーの相違を認識し、今後さらなる協力関係を築いていきたい旨のお話しがありました。
また、日本観光振興協会の支援のもと、行政を含む幅広い事業者向けのアンケート調査を実施することで、麒麟のまちDMO管轄地域の観光の現状を可視化したい旨を伝えていただきました。次に司会よりNF社の紹介、回答にあたっての注意事項の説明がありました。

(2)D-NEXTを活用したアンケート調査の実施
 当日会場の参加者はQRコード等にて「Mentiシステム」にログインを行い、基本的にオンラインで回答をしましたが、端末等を持っていない方を想定して紙でもご回答いただけるよう、地域の状況に配慮しました。
 その後、NF社のシリン氏主導のもと、参加者に対してアンケート調査を実施し、各変数の重要度評価(Relative Importance)は10段階で、その重要度を評価するので、明確に地域における変数の重要度が判明しました。 また、現状評価(Perceived Performance)では、回答した結果が点数(5点満点)と標準偏差の形状でリアルタイムに画面表示されるため、参加者自身の回答が他の参加者の回答とどれだけ差異があるかどうかを即座に確認することができました。なお、シリン氏がそれぞれの設問の回答結果についてコメントした後の逐次通訳については鳥取市国際観光客サポートセンターのスタッフが務めました。

(3)工夫された点や日観振からのコメント
・ワークショップを進行するにあたり、ZOOMを利用して遠隔地からアンケート調査を実施した為、NF社との役割分担も含めたコミュニケーションや会場との一体感を図ることが重要となりました。NF社の紹介を冒頭で行うことで、参加者に調査会社を身近に感じていただけました。
・開始当初は、参加者のログインに多少時間を要したが、徐々に質問、回答の流れが出来て、定刻よりも早く終了した。その理由としては受付時や開始前の会場アナウンスで、ログインについて良く説明し、設問数が多い旨と事前に目を通すことを促したことが要因といえる。
・遠隔地からの参加者の状況を考慮して、メイン会場以外に1ヶ所サテライト会場を設置したので、より多くの方に参加頂けました。

(4)麒麟のまちDMOによるコメント
・参加者の具体的な要望を確認するために、パート5の自由回答の内容を確認し、今後の 施策に活かしていきたい。
・ワークショップ2では具体的なアトラクションづくりの参考の為、地域が協力して実施し たような海外事例をNF社から紹介してもらえると良い。

(5)ワークショップ1の様子
会場の様子
会場の様子
アンケート結果画面
アンケート結果画面