産業観光の活用の経緯と現状

エイベックス株式会社はトヨタ系の自動車部品メーカーであり、製品の製作や販売だけが自社のサービスではないという観点から、60年以上培ってきた自社のノウハウもサービスになるのではと考え「海外からの工場見学事業」をスタートさせた。
現在では、口コミとリピートのみで世界50か国以上から年間3,100名(累計で約15,000名)の企業研修団を受け入れている。外部からの見学者受入により、従業員の意識が高まり、リーマンショック以降、毎年10~20%程度の増収をあげている。
近年では、その取り組みを地域創生の一つと位置づけて桑名市とその周辺企業との連携で活動を波及させていくこととなり、海外の研修団にむけて幅広い企業見学の機会を提供し続けている。平成28年には、桑名市の新たな観光の軸として「産業観光」が位置づけられ、「桑名市産業観光まちづくり協議会」が設立された。
また、地域市民や次世代の地域を支える人材に対して、地域の魅力ある企業を伝える活動の推進にも取り組んでおり、今後は、「産業教育観光」として、より幅広い人たちに国際交流や企業を知る機会の提供を通じて、地域の活性化を支援していく。

評価

・「産業教育観光」という、これまでにない新たな視点・手法が斬新である。産業資源を「理念や思想、こだわりや風土」にまで広げてとらえる視点も素晴らしい。さらに、この企業が取り組みをスタートさせ、核となって地域の製造業、飲食、教育、金融、物流等の企業にも拡大し、地域ぐるみの取り組みにまで拡大させている点が高く評価できる。
・官民が協力して取り組んでおり、その中で企業側が積極的に受入や企画を担当している点も評価できる。単なる企業視察でなく、企業が持つノウハウ、経営陣との意見交換等を研修対象とする点がユニークであり、今後のビジネス機会の拡大等、さらなる発展も期待される。
・有償でのビジネススキーム構築も重要な要素である。さらには協議会を通じて桑名地域を素材として業態を超えて連携展開していることは素晴らしい。

  • <エイベックス株式会社 工場見学風景>

  • <桑名市役所の見学 桑名市市長との記念写真>

  • <イオンモール桑名施設見学風景>