平成30年度 DMO形成支援モデル事業の報告について

  1. 平成30年度 DMO形成支援モデル事業の報告について

2019年10月20日

観光地域づくり

本事業は、特に先進的かつ他の模範となり、DMO形成をより促進するモデル地域を募集し、事業を支援するものです。
平成30年度は、モデル事業として、都道府県DMO2組織、地域DMO2組織の事業を支援しました。4モデル事業の概要は以下のとおりです。
1(公社)新潟県観光協会 DMO等広域支援事業(SAKURA QUALITYの導入支援)」
課題 取組概要
・新潟県内の訪日外国人が平成21年から平成27年の間で約2倍に増加している。
・来訪者が満足するサービスの提供ができるよう受け入れ体制の改善に取り組む必要がある。
宿泊施設の品質認証制度「SAKURA QUALITY」の導入促進を図り、県観光協会・地域の観光協会の職員を調査員として育成することで、宿泊施設の受け入れ品質や地域全体のインバウンド受け入れ態勢の向上に向けた取組を行った。次年度以降の取組の拡大を図るため、今年度の成果を報告し観光関係者と情報共有を図った。
 
2.(公社)石川県観光連盟 「観光分野におけるマーケティング・プラットフォーム構築事業
課題 取組概要
・「石川ファン」あるいは潜在候補である観光客の声を独自に収集しており、石川の観光に求める魅力等の情報を相当数蓄積しているが、タイムリーな分析や市町村・DMOとの情報共有ができていない。
・収集したデータをマーケティングデータとして活用するノウハウが不足している。
県全体のマーケティング能力向上を図るため、既存の調査資料等を整理し、県レベルでのマーケティング体制構築にむけた検討を実施した。また、検討した体制で施策を実施していくためのデータの収集にDMOネットのアンケート機能等を活用し、クラウド上で県内市町やDMO等との情報共有スペースの構築を行いました。次年度以降はこれらの機能を使い、月次でのマーケティング会議を開催し、施策を推進することとしている。
 
3. (一社)草津温泉観光協会 「チャットボット(AI)を活用したインバウンド推進事業」
課題 取組概要
・観光施設や宿泊施設をはじめ、訪日外国人観光客への十分な人手の確保と対応が難しい。
・特に天災・緊急時の体制が大きな課題である。
人手不足や外国語対応が社会的な課題となる中、チャットボット(AI)を地域DMOとして導入することで、訪日外国人観光客等に対する双方向情報発信体制の構築を行った。また、利用者の利用データ収集・満足度分析等を行うことで、機能強化と満足度向上に向けた検討を行った。これらの取組を通じて、他地域での課題解決に寄与することが期待されている。
 
4. (一社)高千穂町観光協会 「カスタマージャーニーマップ作成及び分析環境整備事業
課題 取組概要
・九州屈指の観光地といえど、観光周遊は町内の一部に集中している。
・観光客の町内分散化と住民にとって魅力あるまちづくりを推進することが喫緊の課題。
・そのための地域におけるマーケティング能力強化が必要。
既存データの分析からペルソナの設定などを行うとともに、カスタマージャーニーマップを作成した。また、モニターツアーとグループインタビューを実施することにより、作成したマップが効果的に機能するものになっているか検証を行うとともに、ペルソナに対する地域の食資源のマーケティング方策に関して検討を行った。

報告書は以下のとおりです
新潟県観光協会
石川県観光連盟
草津温泉観光協会
高千穂町観光協会