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シンポジウム講演録
2013.12.11
山梨シンポジウム「観光振興による地域活性化」プラットフォームによる地域連携を考える
富士山の世界文化遺産登録を受けて、国際的にも注目を集める中、観光振興の盛り上がりを見せている山梨県甲府市(山梨県立図書館イベントスペース)にて、去る12月11日、プラットフォームによる地域連携を考える「観光振興による地域活性化」をテーマにシンポジウムを開催いたしました(主催/公益社団法人日本観光振興協会/観光地域づくりプラットフォーム推進機構、協賛/東日本旅客鉄道株式会社/富士急行株式会社、後援/山梨県/公益社団法人やまなし観光推進機構)。 |
▼主催者挨拶:観光地域づくりプラットフォーム推進機構/清水愼一会長
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▼来賓挨拶:山梨県/堀内久雄観光部長
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▼プログラム ■主催 公益社団法人日本観光振興協会/観光地域づくりプラットフォーム推進機構 13:30 開会挨拶 13:35 来賓挨拶 13:45 第1部 15:45 第2部 17:45閉会挨拶 |
【第1部 山梨県下の観光振興の事例紹介】 |
第1部は、鶴田浩一郎氏(PF機構代表理事/NPO法人ハットウ・オンパク理事長)の進行により、山梨県で取り組まれている観光振興のうち「広域連携」と「地域資源を活用したコンテンツ開発と集客」の2つのカテゴリーから、各2事例ずつを紹介いただきました。 ▼<広域連携による観光振興>▼ 設立は5年前の2009年4月。山梨県観光物産連盟、JRのDCキャンペーンのような大型観光キャンペーン推進協議会、インバウンド観光推進機構の3団体と、県下の受け入れ団体、市町村含め、5年前に一緒になってやまなし観光推進機構(以下、機構)ができました。県財政全体が厳しいこともあり、似たような組織な統廃合、合理化の波という背景がありました。 |
「八ヶ岳ツーリズムマネジメントの取り組み」/小林昭治(一社・八ヶ岳ツーリズムマネジメント代表理事) 観光圏としての取組は、観光整備法の「住んでよし、訪れてよし」の具現化です。平成20年度に観光圏に認定され、平成25年に新たな観光圏6つに選ばれました。観光圏とは、県をまたぐ自然や歴史、文化が同じような地域が広域連携で2泊3泊の滞在交流を進めるもの。山梨県北斗市、近隣の長野県富士見町と原村が八ヶ岳観光圏です。平成22年の4月から、商工団体、観光団体、交通団体が一緒になって、協議会をつくっています。 |
▼<地域資源を活用したコンテンツ開発と集客>▼ 「定着の兆しが見えるワインツーリズム」仲田道弘(山梨県観光振興課長) 山梨のワインツーリズムは、民間のセツゲツカLtd.代表の大木貴之さんたちが5年前から始めたのが原点。しかしながら、実はこのワインツーリズムに至るまでには、長い歴史があるのです。日本のワイン市場は、1981年から始まり、1998年がピークでした。みのもんたが「赤ワインが健康にいい」と紹介し、赤ワインブームがおこり、普段飲まない人も買うようになり、一気に出荷量が倍に増えました。長いトレンドでみると、ワイン市場は膨らんできています。特にこの5年間で45%増、輸入が57%、国産が22%増。昨年くらいから、国産ワインが支えて伸びているという状況です。東京にはものすごい数のワインレストラン、バルができており、気軽にワインが楽しめるところが増えています。メディアでもワインのことがたくさん発信されています。国産ワインの中で純然たる国産(原料)ワインは6%。あとは外国の濃縮果汁をもってきて4倍の水で薄め直して発酵し直したもの。バルクワインは外国の桶買い。ボトリングしたところやアルコール発酵したところが産地になります。 |
「増加するスポーツツーリズムの取り組み」/磯村賢一(山梨市観光まちづくり機構理事) 平成21年度に国土交通省の観光まちづくりコンサルティング事業を導入しました。そのときのワーキングメンバー20名が中心となり、山梨市を中心に活性化事業を行う山梨市観光まちづくり機構を設立しました。現在メンバーは10名程度、法人化を検討しています。主な活動は、「官民協働した魅力ある観光地の再建・強化事業の実施」、「美・癒し・健康を目指したウェルネス・ツーリズムの推進」、「スポーツ自転車で、まちめぐり事業の実施」、「ヒルクライムレース実施」であり、これらに向けて活動し、魅力ある観光地づくりに取り組んでいます。 |
【第2部 地域連携に関するパネル討議】 |
第2部では、まず「<見える化>による地域連携の評価」と題して、大社充PF機構代表理事が基調講演を行い、その問題提起に基づき、第1部でも登壇いただきました小林昭治氏(八ヶ岳ツーリズムマネジメント代表理事)に新たに松井政明氏(やまなし観光推進機構理事長)と田村孝次氏(株式会社エコビジョンブレインズ代表取締役/PF機構理事)を加えて、地域連携を考えるパネル討議を行いました。 ▼基調講演▼ 問題意識として、地域を持続可能にするために、交流事業などを行い観光振興を推進する、地域を元気にするのはなぜなのかということは、全国的に合意されている。問題は、それを誰がどのように進めていくのか。ここに実は一つのカギがある。 |
▼パネル討議▼ (パネリスト) ○松井政明(公益社団法人やまなし観光推進機構理事長) ○小林昭治(一般社団法人八ヶ岳ツーリズムマネジメント代表理事) ○田村孝次(株式会社エコビジョンブレインズ代表取締役/PF機構理事) (コーディネーター) ○大社充(NPO法人グローバルキャンパス理事長/観光PF機構代表理事) パネル討議では、大社理事の基調講演を基に、主に「人材」、「財源」、「推進体制」の3点について、議論が交わされました。 |
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