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2020.12.25

【D-NEXT】地域の合意形成を支援
「Destination-NEXTを活用した観光地域診断」
②秩父DMOモデル事業がスタート


1. 秩父地域おもてなし観光公社、日本観光振興協会による二者打合せ
 公益社団法人日本観光振興協会は前号での「Destination NEXT」(以下、「D-NEXT」と記します)を活用した支援事業のモデル地域決定を受けて、事業内容や今後の進め方及び「D-NEXT」を活用して実行したい地域の施策を確認すべく、一般社団法人秩父地域おもてなし観光公社(以下、「秩父DMO」と記します)を9月30日(水)に訪問致しました。まずは当協会から、D-NEXT実施の目的、全体スケジュール(以下参照)や実施方法について説明して、当該事業実施イメージを共有しました。

全体スケジュール

 D-NEXTでは、元々、地域の議会、行政、DMO職員や宿泊、飲食、お土産、観光施設、交通といった観光事業者のみならず、教育、報道、小売、農業といった幅広い事業者に対し、自分たちの観光地域についての意識を調査する設計となっていますが、秩父DMOから秩父は民泊事業も行っているので、地域住民へも対象を広げたいという意見がありました。地域で農泊や民泊のシェアリングエコノミーも拡大しているため、そのような対象を加えることは地域の実態を把握する為に有効だと思われます。
 サンプル数やカテゴリー分けについても、質問があり、大きなカテゴリー(議会、行政、DMO、観光関連事業者、地域関係者・他産業事業者)ではサンプルが50程度必要な旨、回答しました。また、小さいカテゴリー(宿泊者、飲食事業者等)でサンプルがあまりに少ない時は分ける必要がないことも言及しました。他の意見としては、最近、若い経営者が増えてきているので、その声を届けられるように、年代別の調査結果を得て、その結果を議会へ届けたいという要望もありました。
 実査の方法や分析については、秩父DMOは地域連携DMOであるため、構成する5市町で分けて調査を行い、さらに宿泊事業者、飲食事業者ごとの小カテゴリーに分けて分析を行うことを希望されていました。さらに、事業者ごとの意見の相違も見たい、とのことでした。DMO設立当時、その違いを強く感じた為、分析結果からその相違を認識して、事業計画に活かしていきたい希望を持っています。
 D-NEXT実施の意義や事業実施の流れや内容の大枠は把握して頂けたので、今後はアンケート調査の内容を精査して、地域独自の内容に修正、加筆していくこととなりました。また、秩父DMO、NEXT FACTOR社、日観振の三者打合せに向けて、議題を整理していくこととなりました。

2. 秩父地域おもてなし観光公社、NEXT FACTOR社、日本観光振興協会による三者打合せ
 10月14日(水)当協会によるアレンジのもと、秩父DMO、NEXT FACTOR社によるD-NEXT事業実施にあたっての三者打合せ(Zoomによるミーティング)が行われました。初顔合わせということもあり秩父DMOとD-NEXT開発事業者であるNEXT FACTOR社から自己紹介がありました。

 その後、秩父DMOから、長瀞川下り、芝桜、夜祭り、雲海等の地域の観光資源の説明があり、NEXT FACTOR社からも地域に対する積極的な質問がありました。秩父DMOから、地域内に多様な観光事業者が存在するが、各々が地域を良くして行きたいという気持ちが強いものの、皆が同じ方向を向いていない、ここを明らかにしたいという問題意識が説明されると、NEXT FACTOR社からは理解が示され、秩父地域における課題について共有されました。

 続いて、D-NEXT実施スケジュールについてNEXT FACTOR社より、アンケート実施後の分析に4週間程かかるので、最初のワークショップの実施(会場でのアンケート調査の実施)は1月第2週頃が望ましいという意見がありました。
 会場でのアンケート調査の実施とは、調査対象者に会場に集合いただき、事務局(DMO)からの調査趣旨や補足説明などを聞きながら、PCやスマートフォンを使ってリアルタイムにオンラインで回答していただく方法です。D-NEXTのシステムではアンケート回答がリアルタイムに集計されるので、参加者はその場で集計結果の速報を見ることができ、ライブ感に溢れ、興味を持って取り組めるワークショップとなっています。
 2回目のワークショップは調査結果のフィードバックや地域診断結果のスコアを示すこととなっていますが、NEXT FACTOR社からは、コロナ感染症も考慮した分析をおこない、秩父地域をより魅力的にするための、ヒントも提示する旨、話がありました。

 最後に、秩父DMOから調査対象者のカテゴリーと調査項目について、NEXT FACTOR社に質問しました。カテゴリー分けについては、参加者が十分確保できれば、後から分けることも可能であるとNEXT FACTOR社から説明がありました。
 調査項目については、秩父DMOから、秩父地域へのメインアクセスは飛行機ではないのでその設問を削除したいと要望がありましたが、飛行機を車や電車に変更することも可能であるとNEXT FACTOR社から提案がありました。これについては、当協会からも、国内遠方やインバウンドの移動は飛行機であり、空港をゲートウェイとして地域にやって来るので、設問を工夫して残すべきではと意見を申しあげました。秩父DMOでは引き続きアンケート内容を検討し、内容によってはNEXT FACTOR社に質問、相談などを行うことで打合せを終了致しました。