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第6回「産業観光まちづくり大賞」受賞団体

銀賞
天草市(熊本県天草市)
概要
  • 天草で採掘される陶石は「天草陶石」と呼ばれ、年間の出荷量は約2万トン、全国の陶石生産量の8割りを占めており、有田焼や波佐見焼、清水焼など全国の有名な窯元をはじめ、高圧ガイシ、宇宙船の耐熱材としても使われている。江戸時代の才人“平賀源内”も「天下無双の上品」と賞賛したほど高い品質と歴史を誇る。
  • 天草の窯元の歴史は古く、最も古い焼物は慶長年間(1596〜1615)に創業された楠浦焼(現在は廃窯)と言われ、記録に残る最も古い窯は高浜村(現天草市天草長高浜)の庄屋で6代目の上田伝五郎右衛門が1762年に開窯したという記録がある。ここで瀬戸磁器の始祖、加藤民吉が修行し、天草での修行後、瀬戸磁器を創業するなど影響を与えている。
  • 現在、天草市内には200年以上の歴史を持つ伝統的な窯元から新進気鋭の陶芸家まで25の窯元があり(天草地域全体では32)、磁器と陶器の両方が作られている。
  • 天草市においては、これら天草で採掘される陶石及び製造される陶磁器を活用して陶磁器展の開催や関連イベントを開催。天草陶石研究開発推進協議会、(財)伝統的工芸品産業振興会との連携を図りながら、天草の産業や観光の発展に繋がるよう務めている。同時に共に天草に暮らす人たちが天草の陶石や陶磁器が天草の宝の一つであるという、認識を持っていただくよう市全体で取り組んでいる。
  • 平成12年度に開催された第13回県民文化祭「ミレニアム天草」における国際陶芸シンポジウムにて「陶石の島から陶磁器の島へ」と題した決議文が採択、以来、3年間「陶芸のまちづくり事業」を実施。平成15年には「天草陶磁器」が国の伝統工芸品に指定された。
  • 平成24年現在、窯業は天草の産業において年々発展し、シンポジウムが開催される以前、13であった天草市内の窯業数が、シンポジウム開催後の14年間で新たに12の窯元が誕生し、現在25の窯を数えるに至っている(それらの中には天草外から移住し、開窯したものもいる)。
  • 天草市は窯業の発展と天草陶磁器のブランド化、観光振興の推進を図るため、大きく2つの事業を実施。一つが天草大陶磁器展開催事業で、例年11月の第一週に5日間の日程で実施。市内窯元をはじめ、九州外の窯元約80窯が一同に集い、熊本県下最大級の陶磁器展となっている。もう一つがアーティスト・イン・レジデンス in AMAKUSA開催事業で、著名陶芸家や若手作家などを招聘し、公開制作などを通じて、地元陶芸家の人材育成と市民の陶磁器に対する理解・関心を高めることを目的として地場産業の振興を図っている。
  • これからの展望としては、引き続き「天草大陶磁器展」及び「アーティスト・イン・レジデンス in AMAKUSA」を実施しするとともに、天草市内で活躍する若手陶芸家の育成と中央商店街の活性化を図るため、本渡中央商店街の空店舗を活用し、街中をギャラリーに見立てた作品展「街中ギャラリー」と銘打った、アートを活用した街づくりを年間を通じて行い、更なる窯業の産地化、ブランド化の推進、観光の魅力度向上及び地域の活性化を追求している。
  • 評価
  • ・「陶石から陶磁器へ」の標語どおり、顧客に支持される産地・地域づくりの姿勢や、体験・教育・研究・買い物など、陶磁器をテーマとした多様な活動分野が存在している点が評価できる。
  • ・天草陶石は有田焼や波佐見焼、清水焼など全国の有名な窯元の原料として利用されるなど貴重な資源であるが、その資源のもつ多面性を生かす視点が優れている。また、ものだけでなく、人そのものを観光資源の対象にしている点が評価される。
  • ・陶磁器展は他の産地でも開催されているが、アーティスト・イン・レジデンス事業の視点はユニークである。周辺のアート観光資源とネットワーク化を図り、エリアのブランディングに貢献している。
  • ・天草陶磁器は日本を代表する工芸品として国際競争力が高く、国際的なシンポジウムを開催したことは評価できる。さらに、「アーティスト・イン・レジデンス」事業は、九州の旅として、リピーターや訪日外国人向けの有効なプログラムに発展する可能性が高い。
  • ・窯元、陶芸作家・作品、作陶などの資源を交流まちづくりに多面的に活かす手法が優れている。
  • 天草大陶磁器展
    <天草大陶磁器展>

    天草大陶磁器展 ろくろ体験
    <天草大陶磁器展 ろくろ体験>

    天草大陶磁器展 街中ギャラリー
    <天草大陶磁器展 街中ギャラリー>

    アーティスト・イン・レジデンス in AMAKUSA 招聘作家との共同制作
    <アーティスト・イン・レジデンス in AMAKUSA 招聘作家との共同制作>

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