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シンポジウム講演録
2012.12.10
DMMセミナー「地域公共人材と観光まちづくり中核人材の育成」
2012年12月10日(月)、東京・飯田橋にある家の光会館コンベンションホールにてDMM(デステイーション・マーケティング&マネジメント)セミナーを開催しました。テーマは人材育成。中でも、観光まちづくりのような公共的活動を担う「地域公共人材」について、その要件・評価・育成・仕組みなどを専門家が海外の事例を交えて紹介、会場にお集まりの約100名の皆さまと共に観光まちづくりに必要な組織や人材について考え、議論しました(主催:社団法人日本観光振興協会/観光地域づくりプラットフォーム推進機構(以下、観光PF機構))。 |
▼プログラム ■主 催 社団法人日本観光振興協会/観光地域づくりプラットフォーム推進機構 13:45 基調講演 15:15 解説 15:45 解説 16:15 パネル討議 18:00 閉 会 |
▼主催者挨拶:日本観光振興協会/見並陽一理事長
▼主催者挨拶:観光PF機構/清水慎一会長
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【基調講演】 | |
『地域公共人材の育成とその手法』龍谷大学政策学部/白石克孝学部長 地域公共人材(=協働型社会の中でセクターを超えた関係性を構築できる人材)研究の第一人者であり、地域公共人材開発機構理事でもある白石先生から、①地域公共人材とそれを育成するための海外等の資格制度、②海外の産官学民のパートナーシップ(EUの構造政策の中のLEADER事業)による観光開発事例、③地域公共人材を育む観光開発にかかわる京都府における取組事例の3点について、お話いただきました。 |
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【解説】 | |
『観光庁における観光地域づくり人材の取り組み』観光庁観光地域振興課/七條牧生課長 個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現には、観光地域づくりPFの形成とその各機能を担う中核人材(コアメンバー)が必要であることを、熊本県阿蘇市や大分県由布市の事例や、観光地域づくりに必要な知識・スキル・人材タイプなどを通じて解説いただきました。 |
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『観光地域づくりにおける人と組織 -観光カリスマから組織へ-』観光PF推進機構/大社充代表理事 白石先生、七條課長のお話を受けて、また、次のパネル討論に向けた話題提供として、顧客を向いた組織づくりのためのスキルを持った人材育成の必要性について解説しました。 |
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【パネル討議】観光地域づくりの人材育成カリキュラムを考える | ||
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≪海外の観光地域づくり・人材育成の状況≫
≪日本の観光地域づくり・人材育成状況≫
≪これからの日本の観光地域づくりの人と組織の在り方、必要なこと≫ |
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質疑では、鋭い問題提起もなされました。 「ある自治体の観光協会では、専任者の年収が200万。地域でのイベントを担っているのはボランティアの中小企業経営者。地域の観光を担う人材は、観光で食べていけるようでなくてはならないのでは?」
「人材育成の観点に、PFの法人化や自立を入れたほうがいいのではないか? 自主財源持ちながら、攻めの姿勢で経営する組織に求められる人材という考え方が必要ではないか?また、PF自体が、地域内のさまざまな団体や組織をネットワーキングする役割を持ちつつも事業型組織になるべきだと思うが。」
「3点質問する。1)人材の育成は、内発的試みだけで大丈夫か? 2)失敗の事例の解析が必要ではないか? 3)広域連携について。中核となるべき地域がいやがるという事例があるのでは?」 |
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コーディネーター/清水PF推進機構会長によるまとめ
観光・交流を手段として、地域の課題を解決するためにはさまざまなアプローチがあるが、王道はない。PF推進機構としては、今後も、あらゆる立場の人が広域連携も含め「平場」で議論できる場を提供し、学会にも提起していきたい。また、各省庁の担当者も交え共に意見交換して方向性を見出していきたい。きょうは多様な論議があって非常に有意義だった。 |
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